狭間の虚ろ
御霊喰らい・26潤くんとお母さんが話し始めたタイミングを見計らい、前もって潤くんの守護霊様に呼びかけしておいたのが幸いしたようだ同調が切れると同時に守護霊様が潤くんの手を取り、あの世に戻って行く潤くんを確認することができた・・・これで一安…
御霊喰らい・25母親「ど、どうして どうして潤がこれ以上苦しまなくちゃ ならないんですか」透明「お母さん少し落ち着きましょう 少し説明が長くなりますが、聞いてくれますか」私は真剣な眼差しで母親の目を見る母親「・・・すみません ・・・教えてくだ…
御霊喰らい・24重い空気が流れる・・・。母親「私はもう・・・生きていても 楽しみも何も・・・私にとって 潤の成長だけが生きがいでした・・・」涙がこぼれ落ちている・・・。母親「潤がいなくなって、何度も死のうと したんです・・・でも、何回死のうと…
御霊喰らい・23母親「透明さんは、潤とは・・・」透明「同じ部署の先輩後輩というか、 色々と仕事の相談を受けていました」母親「そうですか・・・その節は 息子がお世話になりました・・・。 潤がいなくなってから、会社の方が 訪ねてくるのは初めてだっ…
御霊喰らい・22私は潤くんの魂に導かれ、来た道を戻るように進んでゆく・・・。15分くらい経っただろうか少し古いアパートのような建物が見えてくる潤くんの魂は、そこで止まる透明「ここ」 潤「・・・はい・・・。」表札には及川と書かれている・・・。…
御霊喰らい・21透明「とにかくこれ以上はこちらに 留まるのはオススメしない さっきのような化け物は一匹じゃない もし君がお母さんの所に留まり続ければ きっとまた君を狙って、化け物が来る 可能性が高いそうなれば一緒にいる お母さんも危険な目にあう…
御霊喰らい・20光の球体は透明を取り巻くように回っている透明「はぁ~・・・良かった ちゃんと解放されたみたいだね」幻想的な光景・・・その中のひとつの光が透明に近づいてくる透明「君は・・・。」男性「先程はすみませんでした・・・それに今も・・・…
御霊喰らい・19ジリジリと間合いが詰まってゆく・・・。ミミ「ググッ」透明「」御霊喰らいの身体が、先程よりも小さくなっていることに気がつく透明「こいつ身体の形変えられるのか」それに気づいた瞬間御霊喰らいが先程とは比べ物にもならないスピードで…
御霊喰らい・18ミミ「ガァ」覚悟を決めたのかミミちゃんが猛烈な勢いで襲いかかってくるここからは超肉弾戦とにかく早く、決定打を打ち込まなければ透明「(左手ノウ右手カン)」完全な戦闘態勢で迎え撃つミミちゃんの突進を左に捌き、横から左右の順番に呪…
御霊喰らい・17透明「さて、ミミちゃんはヒヨってるみたい だから、活きの良いコウちゃんから 元の世界に送ってやるか」御霊喰らいは異界の化け物・・・。こちらの世界で活動するために霊機体となり姿を維持していると考えれば、この霊機体を破壊すれば、…
御霊喰らい・16ミミ「グガァ~~~ッ」コウ「キキーーーーッ」二体の御霊喰らいが一つの獲物目掛けて襲ってくる「グシャッ」鈍い音がこだまするミミ「グギ~~ッ」コウ「キ、キ~ッ」何故か二体の御霊喰らいが悲鳴を上げている透明「おい調子に乗るなよ 餌…
御霊喰らい・15ミミ「ギャギャ」コウ「キ~~~~~ッ」まるで特撮映画の怪獣同士の戦いだなぁな~んて、余裕ぶっこいている状態ではな~い透明「(う~む・・・もしミミちゃんが勝った場合は さっきの攻撃がまた繰り返される・・・。 コウちゃんが勝てば、…
御霊喰らい・14「ぱらぱらっ・・・」私の頭の上から何か細かい小石のようなものが落ちてくる透明「う、嘘だろ」先程の攻撃を避けた先にあった壁の上に何かがいる透明「おいおい」絶望的な光景が広がる・・・。壁の上には、巨大なコウモリのような身体に猿…
御霊喰らい・13透明「(許可は・・・まだか・・・。)」ほんの数分だと思うが時間の流れが遅く感じる御霊喰らいは、間合いをはかりながら徐々に近づこうとしている私も、いつでも対応できる間合いを詰めさせないようにジリジリと動き続ける御霊喰らい「ぐぐ…
御霊喰らい・12透明「くっ」吹き飛ばされ、瞬時に体制を戻す透明だが不利な状況は変わらない・・・。透明「こいつ・・・様子見てるな」御霊喰らいは、ジリジリと近づきつつもこちらが平然としていることに警戒しているようにも視える・・・。透明「(これ・…
御霊喰らい・11師匠「もちろんメリットはあるぞ 本来、人間はこの世界で修行をし 多くの徳を得ることで、神となり、 最終的には六道輪廻を抜けて 仏界に上がることを目標としている つまり、我々人間は神候補 末は仏候補ということだから 神仏に近づくには…
御霊喰らい・10瑠璃「ナニナニなにやってるの~」流奈「んっどったの」美莉「私も混ぜて~」キョウダイ揃い踏み・・・。瑠璃「何の話してるの」 怜「みたらし団子・・・」美莉「美味しそ~う」 円「話がややこしくなるから怜は黙って」流奈「えっ違うの」…
御霊喰らい・9透明「その御霊喰らいって、霊体なんですか」師匠「いや完全に霊体というのもいるけど 実体として存在しているのもいる 実体として存在するものは、よく未確認生物 として目撃されることもあるけど、 やつらは姿を隠すのが上手いから 見つける…
御霊喰らい・8透明「(うわ~~~~っ早く早く)」どんどん飲み込まれてゆく男性を視ながら焦りまくりの透明先生透明「(ヤバいマジで返ってこないよ~)」とうとう男性の足先まで、完全に飲み込まれた透明「(おいおいこれ、助けられるのか 完全に飲み込まれた…
御霊喰らい・7眼の前の惨劇と過去の記憶を追うのに頭の中が一人大変なことになっている透明先生透明「(さて、どうしたものか・・・。)」皆さんの中にも何となくお気づきの方もいると思いますが、実は彼は浮遊霊・・・。かなり霊格が高い為か、私の幽体とぶ…
御霊喰らい・6師匠「御霊喰らいっていうのは、 異形の化け物のこと その発生源やどこの階層のモノかも ハッキリとはされていない存在で、 普段から数体はこちらの世界にもいるもの とされているのだが、数十年に一度 大量にこちらの世界に干渉してくる こと…
御霊喰らい・5目の前に広がる惨劇は、まさに映画を見ているような光景だった体長は約3メートル近く・・・。大きな太いミミズのような身体に足との区別はつきにくいが腕らしきものが2本・・・。足らしきものが4本・・・。目は無く顔と思われる身体の先端…
御霊喰らい・4透明「はぁはぁはぁはぁ・・・どこだ 確かこっちに来たはずなんだけど・・・。」先程の男性が走っていった方向に走り続けてはいたのだが一向に追いつく気配がない透明「はぁはぁ・・・えぇ~~っ 足速くないか・・・はぁはぁ~っ ・・・ここま…
御霊喰らい・3透明「あだっ」「す、す、す、すいません」透明「えっ」目の前に転がっていたのは30代前半くらいのサラリーマン風の男性・・・。しかし、不意を突かれたとはいえ、背後からの接近に気が付かないとは・・・。透明「だ、大丈夫ですか」「は、…
御霊喰らい・2「・・・・・た・・・た・・す・・・」透明「んっ何だ何だ よく聞こえないけど・・・。 ・・・・・・・行ってみるか」少し先の角を右に曲がった当たりから何だか騒がしい声や音がしているのが気になり、少し覗いてみることに角を曲がったとこ…
御霊喰らい・1みなさ~んおはようございま~すといっても、今の時間は夜21時鑑定を終えて家路につく透明なのです透明「はぁ~・・・腹減った~」と孤独のグルメの井之頭五郎バリに腹減りモードでほうけている私・・・透明「今日は、何食べようかなぁ~ 流…